春掘り本格化

JAグリーン長野
重機で芋を掘る穴を掘りすすめる生産者
重機で芋を掘る穴を掘りすすめる生産者

JAグリーン長野野菜部会根菜専門部で3月上旬、長芋の「春掘り」(収穫)が本格化している。春掘りは雪解け後、2月下旬から4月末まで行われ、秋掘り(10月末~12月下旬)よりもやや少なめで、直接流通を中心に、市場集荷、また、次期作用の種芋用に収穫する。今作は、例年に比べ1月・2月に雪が多かったことから各戸の春堀りの開始が遅れ、集荷場所のJA松代農業総合センターでは1月下旬から集荷を開始したものの、日量は少なめに推移。3月を境に増え始め、6日には324ケース(1ケース=10kg)、7日には359ケースが持ち込まれた。
同部真島敏範専門部長は、秋掘りをメインに出荷し、春掘りは例年1月下旬に春掘りを始めているが、雪が多いなど天候によって、作業に遅れが生じている。昨年7月・8月の多雨が、芋の伸長や品質に影響しており、種芋の確保を懸念。「数年に一度、ほ場に水がつくなど、天候に左右されてやめてしまう人もいるが、実がしっかりしているものを種芋に確保して、できる限り続けていきたい」と話す。
新型コロナウイルスにより業務加工用の需要が停滞し、主販路となる「契約」栽培も依然として厳しい状況が続くなか、産地としても天候不順による品質確保に苦慮しているが、契約数量を確保し、安定価格販売の維持に注力。また、農業者の高齢化や度重なる水害による縮小・離農防止へ、JAでは、契約や直接販売、市場流通も含め生産者手取りの確保に努めている。春掘り品の出荷販売は、芋の在庫に応じて8月から9月頃までを予定。インターネット販売(JAタウン)も予定する。松代農業総合センター担当は、「長期的な販売を通じ、グリーン長野の長芋をアピールし、生産者さんの手取りにつながるように努めたい」と話す。

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