春の名物「雪中貯蔵」今年も挑戦

JAグリーン長野
リンゴを積んでいくJA職員
リンゴを積んでいくJA職員

JAグリーン長野生産販売部は1月20日、リンゴ「サンふじ」の雪中貯蔵作業を行った。JA管内で最も標高の高い長野市大岡の公共宿泊施設駐車場を会場に、JA職員に青壮年部員も加わり、リンゴを雪の中に貯蔵した。
雪中貯蔵は、雪のなか、一定の温度が保たれた状態で2カ月ほど貯蔵することで、りんご販売期間の長期化につなげ、農産物の出荷量が減り品薄傾向にある春先にJA直売所で販売し、目玉商品にしようと始めたもので今年度で7回目。付加価値販売による生産者手取りの確保・向上にもなるほか、県外販売も行ってきたことで、消費者から注目や期待も集まっている。
今年度は、凍霜害の影響によりリンゴの出荷量が4~5割ほど落ち込んだなか、雪中貯蔵の可否も検討したが、付加価値販売により生産者手取りの向上にも寄与しようと、雪中貯蔵用に54ケース(1ケース18kg)を確保した。
雪中貯蔵に取り組む他産地に比べ、雪が少ない管内であるが、今期は雪が多く例年よりも多い80~1メートルほどの積雪を確保。2か所に設置したパレットの上に、生産販売部職員と青壮年部員がリンゴコンテナを積み、その上に雪除けの板を置いてビニールシートを被覆。ビニールが剥がれないようにラップやひもなどで固定し、ローダーやバックホー、除雪機で雪をかけて完全に埋め、さらに雪が解けにくいように2メートルほどの厚さの壁ができるまで覆った。
生産販売部飯島貴暁次長は「雪が多いのにリンゴが少なくて残念ではあるが、春先の名物の一つとして届けていきたい」と話した。
掘り出しは3月を予定。JA管内A・コープ直売所のほか、新型コロナウイルスの状況にもよるが、県外での直接販売にも取り組みたい考え。

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