春先の凍霜害 生産販売に大打撃

JAあづみ
あいさつする二村部会長(中央)
あいさつする二村部会長(中央)

JAあづみりんご部会は、安曇野市三郷の果実中央選果所でりんご部会役員会会議を開いた。各地区の支部役員やJA役職員ら約40人が参加。2021年度のリンゴ生産販売を確認し、2022年度の振興方針などを話し合った。
二村賢二部会長はあいさつで「生産・販売についての反省はもちろん、我々の生産組織や産地などの足元を見直す良いきっかけにしたい」と述べた。
令和3年度の出荷数量は前年対比31%減の45万4000ケース(1ケース10キロ)、販売高は同比29%減の16億8057万円だった。春先に相次いで発生した凍霜害のほか降雹や夏場の高温、長雨など「気象災害」に起因するサビ果や障害果が散見され、生産販売に甚大な被害を及ぼした。
主力3品種のうち、サンつがるの出荷数量は前年度比30%減の9万1913ケース(1ケース10キロ)、販売高は同比46%減の2億9680万円、シナノスイートは8万5295ケース(同比30%減)の3億1442万円(同比28%減)、サンふじは17万1269ケース(同比34%減)の6億8592万円(同比19%減)だった。
サンふじは気象災害などの影響により下位等級品が多かったものの、市場関係者へ事前に周知していたこともあり販売単価は前年対比122%の4005円となった。このような状況下でも3品種とも出荷数量が県下最多、全国の市場関係者からは数量出荷に大きな期待が寄せられている。
22年度の振興方針として、改植による若返り、高い省力効果と生産性が期待できる高密植わい化栽培の導入、凍害や降霜など異常気象に対応できる栽培技術の確立と技術指導の徹底、サンつがるの早期販売、サンふじの大玉確保と贈答期の十分な供給などを確認した。
営農経済事業部果実課の中村洋一課長は「昨年のリンゴ生産は大変厳しい環境だった。全国消費地に安定供給するため昨年の課題を改善し、生産者や市場の期待に応えていく」と強調した。

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