上田市真田町長のつくし区は、12月5日、同市上野が丘公民館で「ポリ袋でご飯とカレーを作ろう」と題し、世代間交流と防災クッキングを目的に講習会を開いた。つくし区の小学生とその家族や区長ほか関係者18人が参加した。
つくし区の広瀬しず江福祉推進委員は「災害時の避難生活では、温かい食事が元気につながる」という熱い思いから、災害時に役立つ「ポリ袋クッキング」の講習会を計画。依頼を受けたJA信州うえだ真田地区事業部生活指導担当者が講師を務めた。
この日は、湯せんで調理に使える高密度ポリエチレン袋を使い、とがない精白米と水をポリ袋に入れ空気を抜き縛り、50分湯せんして15分蒸らした。カレーは、ジャガイモとニンジンは千切り、タマネギを薄切りにして、ツナ缶と市販のカレールー、水と合わせポリ袋に入れ30分湯せんにかけた。
湯せんしている間、生活指導担当者は、被災時に覚えておきたいトイレ事情に関する大事なことや耳が遠い高齢者、聞こえに障害を持つ人など音声情報を受け取れない情報障害があると、判断ができず避難行動につながらないことがあると話した。実際には、日本語が苦手な在日外国人、何らかの原因で理解をする処理が追い付かない方、たまたま体調が悪い方もいる。誰にとってももう少し優しい社会になるために、関心を持つこと、想像すること、思いやりを持つこと、行動することが大切。地域のつながりを深めるなど「家族でも考える時間を持つことが大切」と話した。
参加者は「ポリ袋で本当にカレーができてびっくりした」「100グラムのお米でおなかいっぱいの温かいご飯になって驚いた、良い体験をした」と話した。