国際協力田支援米に取り組むJAみなみ信州は、15日飯田市鼎の本所で、アジア・アフリカ支援米の活動に取り組む飯伊地区労農会議と合同で、マリ共和国へ送る支援米の発送式を開いた。
式典には、同労農会議、JA関係者ら20名の他、お米を一緒に作った川路保育園(飯田市川路)の年長園児12名も参加した。
発送式で同園園児達は歌を唄い、米袋へメッセージや絵を描いたシールを貼ったあと、トラックへの積込み作業をし、出発を見送った。
同労農会議が飯田市上郷の篠田喜代志さんの6.1アールの水田を利用して作ったお米294.5kgと、同JAが食育事業の一環として飯田市川路の4アールの水田で、同園の園児と一緒に作ったお米120kg、計414.5kgを長野市のJA長野中央会へ送り、来年1月中旬に「食とみどり、水を守る長野県民会議」と同中央会の合同発送式が行われた後、各地域から集めたお米と一緒にマリ共和国へ送られる。
長野市の同中央会への運搬は、この活動に賛同する日本通運株式会社飯田支店が毎年無償で行っている。
同JA営農部の高田佐枝子主任は「子どもたちに食や農業の大切さを知ってもらいたい。少しでもお腹を空かせた子どもたちへお米が届けられ、貧困が減るとうれしい」と話した。
長野県労農会議は世界中で8億人以上もいるといわれる食糧不足による飢餓で苦しむ人を支援する活動を30年以上前から行っており、1995年から名称を「アジア・アフリカ支援米送付運動」として取り組んでいる。
JA長野県グループが展開する組織「食と農と環境を育むネットワーク」は、飢餓に苦しむ国へ支援米を送る「国際協力田運動」を1998年から取り組んでおり、同JAは同保育園での食育事業を通して2007年からこの活動に参加しており、今後も続けていく方針。