ごま栽培講習会/ゴマの普及拡大に向けて/信州駒ヶ根ごまプロジェクト

JA上伊那
栽培指針について説明を聞く参加者
栽培指針について説明を聞く参加者

駒ヶ根市やJA上伊那、上伊那農業農村支援センターなどでつくる「信州駒ヶ根ごまプロジェクト」は12月6日、伊那市狐島のJA本所でごま栽培講習会を開いた。栽培を決めた人や検討中の人など8人が参加。栽培指針や収支の目安について学んだ。
同プロジェクトは市の新たな地域ブランドの構築のため、2007年に立ち上げ、今年で14年目。これまで農業・工業・商業が連携しながら生産販売に取り組んでいる。また、2013年からは品種登録に向けて育種、栽培を重ね、今年8月16日に「信州駒黒(しんしゅうこまくろ)」の名で品種登録された。
ごま市場においては、国内生産量が0.1%といわれる中、同市産の黒ごまは色つやや香りが良く、高い評価を受け需要につながっている。しかし、天候不順や栽培面積の減少などで生産量が減少しており、需要に応えられない現状がある。そこで同プロジェクトは昨年から生産者を確保するため、駒ヶ根市内のみならず、上伊那全体に栽培を呼びかけている。
講習会では担当者からの説明のほか、JA上伊那の広報番組「る~らるコミュニティー」で特集された「『ごま』を特産品に!ごまプロジェクト」を視聴し、2022年度の栽培に向けて学習・検討した。
飯島町の工藤夏樹さん(39)はこれからアスパラガスの栽培を始めようと考えている新規就農者。アスパラガスが落ち着く時期に栽培できる作物をと講習会に参加した。工藤さんは「防除も少なく新しく始めるには良い作物だと感じた。乾燥にはハウスが良いということで施設のことなどもこれから調整していきたい」と栽培を前向きに検討している。
同プロジェクトは栽培品種を、今後3年をめどに現在の品種から品種登録された「信州駒黒」へ全面的に移行し、さらなる拡大を図っていく。

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