スマート農業実演会が開かれる/園芸品目のさらなる発展に向け

JA上伊那
自動収穫機の性能を確認する参加者
自動収穫機の性能を確認する参加者

JA上伊那や伊那市などは農業の担い手不足や高齢化などの課題を解決するため、スマート農業技術の導入を推進し、作業の効率化を図っている。11月19日には、同JAの協同会社である株式会社JA菜園でスマート農業実演会を開いた。実演会には生産者や関係者ら約60人が参加。アスパラガス自動収穫機と自動操舵トラクターの実演を行った。
アスパラガス自動収穫機は昨年度から3年間の計画で開発を進めている。車体に取り付けた2つのカメラで、アスパラガスの長さを計測。自動で走行しながら、事前に設定した基準に基づき、規格に合う長さのものだけを収穫することができる。
実演会では実際に長さの違うアスパラガスが用意され、参加者は自動収穫機の動きを確認した。また、接続されたパソコンから走行距離や収穫状況なども確認。将来的にはスマートフォンアプリへの通知を検討している。
自動操舵トラクターはGPSを搭載。位置情報をもとに設定した経路を自動走行しながら、耕起や播種などを行うことができる。初心者でも扱いやすいため、作業の均一化や省力化が期待される。実演では実際に参加者がトラクターに乗車、性能を確かめた。
参加者は「収穫が機械化できれば作業がとても楽になる。さらに夜間を通して作業ができれば効率も上がるため助かる」と期待。
同社の社長を兼務するJAの白鳥健一営農経済担当常務は「機械化に頼ることは、園芸品目をさらに発展させるために大きな意義がある。実用化され現場で活用できるよう働きかけていく」と話した。

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