農地を守る方策に 喬木村で農業用ドローン実演会

JAみなみ信州
農業用ドローン実演を見守る参加者
農業用ドローン実演を見守る参加者

喬木村農業技術者連絡協議会は、19日同村阿島のおよそ10アールの水田で、農業用ドローンの実演会を開いた。協議会メンバーや農業委員会のほか、興味をもつ法人や個人およそ20人が参加した。農業従事者の高齢化や耕作放棄地への対策の一つになればと、省力化に期待が集まる農業用ドローン実演会を開いた。(株)アグログリーンの社員3人が講師となり、実機2台を使った水散布の実演と説明をした。参加者からは「粒剤散布も可能か」や「資格はどのようになっているのか」など具体的な質問も出された。
同協議会は喬木村の抱える農業の課題や技術向上などを様々な視点から取り組みを共有することを目的とし、喬木村や長野県南信州農業農村支援センター、JAみなみ信州、農業共済組合、NPO法人たかぎ、(農)喬木グランドファームで構成。同協議会で研究をすすめてきたハウス内の温度や湿度などの環境を遠隔でモニタリングできるシステムを今年度から運用が始めたことから、次の研究品目にと、協議会員のJAみなみ信州喬木支所営農課の原幸雄課長が提案。
原課長は「毎年気象条件が変わる近年の気候で必要な時期の農薬散布が難しく、田んぼ管理に苦労する生産者も出てきている。個人では難しいことも地域の力や新しい技術によって農地を守ることが出来ればと思う。将来的には耕作放棄地の削減にもつながるように取り組んでいきたい」と話し、省力化による地域農業の維持、発展に期待を馳せる。
参加者は「直接見たのは初めてだったが、作業時間も短く魅力を感じた。価格や資格条件などまだまだ検討段階だが、具体的な話が聞けて良かった」と話した。

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