JAオリジナル規格「土付きねぎ」で産地化 JAの主要品目にまで成長

JAみなみ信州
出荷された土付きねぎを検品するJA担当者
出荷された土付きねぎを検品するJA担当者

JAみなみ信州管内で、白ネギのJAオリジナル出荷規格「土付きねぎ」の出荷が本格的な時期を迎えた。土付きねぎは、その名のとおり土が付いたまま収穫し出荷することで水分蒸発を防ぎ鮮度を保って消費者に届けることが出来る。また白根の部分だけでなく緑葉まで美味しく食べてもらいたいと、あえて葉をカットせず一束ずつ生産者が荷造りを行っている。
同JAは生産者の安定所得確保と遊休農地解消を目的に2008年から農閑期の白ねぎ栽培をすすめ、毎年全生産者を対象に圃場の土壌診断に基づいた土づくりを指導し、収穫、荷造りに至るまで生産者と一体となって「土付きねぎ」のブランド化を図っている。現在生産者262人(前年度240人)、栽培面積3,233アール(同2,633アール)と増加したことから今年度の出荷を170万束(昨年実績153万束)、販売額2億5千万円(同実績2億2,700万円)を見込む同JA野菜の主要品目のひとつとなっている。
同JA営農部によると、今年は定植時期となる5月の連続降雨や8月中旬の長雨による影響で生育不良が見られたが、8月下旬以降気候も安定し太りも良く、10月気温が下がったことから甘味が増した美味しいねぎに仕上がっているという。出荷の最盛期は11月中旬から12月末にかけてで、中京圏を中心に関西、中四国、沖縄へ出荷し、出荷のほとんどを量販店との値決め販売で行っている。
同部農産課の白ねぎチーフの坂戸孝次技術員は「こだわりの詰まった土付きねぎがいよいよ本格的な時期を迎えてきた。今年は甘みの強いおいしいねぎが早くから楽しめるので、鍋をはじめ様々な料理で多くの皆さんに食べてもらいたい」と意気込みを語った。

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