伝統野菜「ねずみ大根」出荷最盛

JAながの
収穫したねずみ大根の出来栄えを確認する西澤さん
収穫したねずみ大根の出来栄えを確認する西澤さん

JAながのでは「ねずみ大根」(辛味大根)の出荷最盛期を迎えている。下膨れした大根の下部からねずみのしっぽのような根が見られる形状と辛さと甘みが感じられるのが特徴。埴科郡坂城町と千曲市の一部で古くから栽培され、2007年に県の「信州の伝統野菜」に選定された。地元では辛味の効いたつけだれで味わう「おしぼりうどん」で親しまれている。
11月上旬、同ちくま管内の集荷場に持ち込まれた同品目を営農技術員がサイズや形品質を確認し、県内市場ヘ出荷した。今年は病害虫の発生が少なく昨年から30%程収量が増える見込みで、収穫は同中旬まで続く。
同町で栽培する西澤琢磨さん(79)は10aの栽培面積で年間1トンの栽培をしている。「今年は例年になく良い出来栄え、形も辛味を申し分ない」と評価する一方で「坂城町の生産者は15軒程まで減少し後継者不足が心配、歴史ある伝統野菜を守っていきたい」と話す。
「信州の伝統野菜」は長野県内で栽培されている野菜のうち、「来歴」「食文化」「品種特性」という3項目について一定の基準を満たしたものを県が選定していて、同JA管内では「小布施丸なす」や「常盤ごぼう」など13品目が選定されている。

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