サンふじ選果手取り確保めざしてスタート

JAグリーン長野
選果を進める選果担当者
選果を進める選果担当者

JAグリーン長野で、リンゴ「サンふじ」の選果が11月8日から始まった。今年は、春先の低温・凍霜害で、リンゴ各品種とも着果不足や品質への影響が大きく、出荷量は例年の40~60%弱と苦境に立たされる。JAでは、特別規格品や家庭用向け品の荷受け販売を強化し、1個でも多い販売による生産者手取りの確保を目指している。
長野市篠ノ井の西部青果物流通センターでは、この日、市場出荷向けに約1,000ケース(1ケース10kg)分を荷造り。低温によって果面に「サビ」など跡が発生するほか、変形果も多いため、選果担当者が、果面の傷の有無や形などを手早く確認しながら選果機に流した。
同JAりんご部会では11月1日から5日にかけて支部・地区別に講習会を開催。同センター会場には生産者約40人が出席。営農技術員が果面の傷や着色などの見本を示し、選果基準や市場出荷向けと家庭用向け品の一次選別のポイントなどを説明。家庭用向け品(オープン箱)品は、各生産者が荷造りを行うが、今年は、通常コンテナに詰めて出荷してもらうことでJAで選果できる体制をとることを伝え、労力負担の軽減とJAの出荷につなげてもらうように呼び掛けた。生産者は「リンゴ農家にとって厳しい年。ただ、味が良いリンゴができたので、消費者の皆さんにたくさん食べてもらえるように出荷していきたい」と話した。
JAでは2021年度、80,000ケース(1ケース=10kg/前年対比72%)を計画。大阪・名古屋・東京・地元の重点市場に出荷する。また、リンゴを取り扱う4センターでは11月中下旬にリンゴ即売期間を設定し、家庭用向け品を中心に来場者に直接販売し、生産者手取りの確保と産地のPRにつなげる予定。

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