特産「市田柿」収穫・加工最盛期

JAみなみ信州
吊るし上がった「柿のれん」
吊るし上がった「柿のれん」

JAみなみ信州では特産の「市田柿」の収穫・加工作業が最盛期を迎えており、同JA柿部会員1,891人(令和3年4月現在)によって各地で活気ある作業が行われている。原料柿の収穫が10月27日頃から、加工作業も10月29日から始まり収穫・皮むき・吊るし作業のピークは今月15日頃までを予定している。
同JA営農部によると裏年にあたる今年はやや小玉傾向であるものの着果は良好で、8月の長雨により条紋の発生が見られたが生産者の防除対応等により軟化は軽減しているという。果実肥大は平年の95%前後を見込み、糖度も徐々に上昇している。11月初旬の天候に恵まれたことから乾燥が順調に進んでおり美味しい市田柿に仕上がることが期待できるとして、今年度の出荷を1,050トン(前年比116%、前年900トン)と見込み、販売総額約25億円を見込んでいる。製品となった「市田柿」は11月24日から受け入れ出荷を開始し、12月上旬には県内・全国の売り場に商品が並ぶ予定。
飯田市上郷の代田敏明さん(71)(同JA柿部会副部会長)のお宅では8日、代田さんと妻を中心に収穫作業員2人、加工作業員3人の応援を受け7人で作業を行った。代田さんはおよそ22アールの圃場で柿を栽培し、今年はおよそ430コンテナ(1コンテナ20kg)の原料柿の収穫を見込んでいる。
代田さんは「今年もこの時期が来たと張り切って作業している。今年は570コンテナと多かった平成元年に迫るくらいの収穫量を見込んでいる。美味しい柿ができそうなのでぜひ若い人にも食べてもらいたい」と期待を語った。
今年は「市田柿」の名で販売を開始してちょうど100年を迎えた節目の年。市田柿活性化推進協議会では各種イベントを企画し食育活動や市田柿の販売促進に取り組んでいる。その一環で行う「市田柿絵画・写真コンクール」では作品応募が始まっている。(応募締切12月24日)
また同JAでは海外への輸出にも力を入れており、地理的表示(GI)保護制度を活用し台湾・香港を中心にシンガポール、ベトナム、マレーシア、タイ、カンボジア、USAへ合計100トン(前年53トン)の市田柿の輸出を目標に取り組んでいる。

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