JAあづみりんご部会梓支部はこのほど、リンゴの晩生種「サンふじ」の盗難防止に繋げようとマグネットステッカーを作成した。同支部員229人やJAあづみ梓川地域営農センターの営農指導巡回車3台、松本市梓川駐在所のパトカー1台の車体に貼り付け、地域ぐるみで盗難防止活動に取り組んでいる。
この取り組みの背景には、盗難被害を受けた生産者の切なる想いが込められている。2020年度は、支部員3人が数万円分のリンゴを盗まれる被害に遭った。被害届を提出しても犯行の立証が難しく、現物が転売やネット上に流通してしまえば取り返すことはほぼ不可能に近いことから収穫の繁忙期には泣き寝入りすることがほとんどだ。
そこで、支部員らが収穫作業などで自身の圃場を訪れた際は、道路からステッカーを貼った車体面が一目でわかるように駐車することで犯行自体の抑止効果に期待を寄せる。
JA梓川地域営農センターの榑沼課長代理は「支部員の皆さんと協力しながら、パトロール巡回していく。この取り組みが広まり、リンゴなどが盗みにくい地域となるよう目を行き届かせたい」と意気込んだ。