市田柿の魅力を学び、誇りに感じて

JAみなみ信州
作業を体験する旭中1年生
作業を体験する旭中1年生

市田柿活性化推進協議会は、市田柿販売100周年の記念事業の一環として歴史や作り方などをまとめたストーリーブックを作成し、飯田下伊那の全中学校へ配布した。14日、旭ヶ丘中学校(飯田市)ではJAみなみ信州営農部の米山直樹係長を講師に、ストリーブックを活用した授業を実施。授業は1年生の地域学習の一環で食文化講座を受講する20人の生徒が、市田柿の歴史や栽培、加工、また市田柿を広める取り組みなどを学び、実際に柿のれんをつくる工程を体験した。
ストーリーブックは、地域の子どもたちに地域を代表する特産品の魅力を伝えようと長野県地域発元気づくり支援金を活用し6,000部を発行。中学校に発行したほか、これから行う計画の100周年を記念するイベントに合わせて来場者にも配布を予定。
米山係長は、甘いものが貴重な頃の保存食として重宝されてきた市田柿が、時代に合わせ品質や技術を高め、機械化を進めてきた経過を説明。衛生管理を高める生産者全体での機械変更や、地理的表示(GI)保護制度などブランド力の向上への取り組みを伝えた。米山係長は「歴史のある市田柿は世界に発信する地域の宝。市田柿の魅力を学びとり、誇りに感じてほしい」と話した。
生徒からは「賞味期限はどのくらい」「白い粉の効果は」など質問が出された。
家でも祖母が市田柿をつくっているという生徒は「知らないことがいろいろわかってよかった。これから収穫が始まる時期になるので、しっかり手伝いたい」と話した。
同講座を担当する林努教諭は「柿を触り、実際に柿のれんまで作らせてもらえ、とても良い授業にしてもらった。より深く地域の特産のことを知る機会を設けてもらい、ありがたい。」と話した。
米山係長は「今年の冬はぜひ市田柿を食べて過ごしてほしい。市田柿を作る柿農家にも興味を持って将来生産者になりたいと感じてもらえるとうれしい」と生徒に伝えた。

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