JAグリーン長野は、りんご部会員のうち、希望者を対象に「カットリンゴ」用のリンゴ栽培と出荷を推進している。カットリンゴは、栽培当初から加工用として管理に手間をかけずに栽培し、専用規格に沿ってコンテナに詰めて出荷することで、生産者の労力負担軽減をめざすこと目的としたもの。今年は個人・団体25組(前年17組)が部会内に設置した「カットリンゴの会員」に登録し、「秋映」「シナノスイート」「シナノゴールド」「サンふじ」を9月24日から11月下旬にかけて出荷する。
秋映の本格出荷に合わせ9月23日、長野市真島の真島フルーツセンターを会場に講習会を開催。生産者15人が出席し、営農技術員から荷受け基準について説明を受けた。果実は着色を問わず、外観上のサビや日焼け、変形果にも対応するが、規格に満たない小玉果や傷の程度が重度であるものは除くなど、生産者段階の一次選果に注意を払うよう説明。また、食味や食感を重視することから、若採りや過熟に注意することが必要なこと、さらに、事前に出荷量を予約することで、出荷量の把握や経費を抑えた輸送を行っているため、数量の変更等は必ず申し出るように要請した。生産者は、「今年は春先の凍霜害で数量や品質が非常に厳しい年だが、安定的なカットリンゴ販売に期待している」と話した。
JAでは、今年は約2,200ケース(1コンテナ18㎏)を予定。あわせて生産者手取りの確保や労力軽減へ、業者取引先の深い信頼獲得・連携強化による取引の拡大をめざしている。