JA上伊那管内で梨が収穫期を迎えている。今年は南部地区での開花時期が過去最速となり生育が進んでいるのに対し、北部地区は平年並みの生育となっている。そのため、管内でも生育状況に差があり、同JAの果実指導員は適期収穫を呼びかけている。
中川村の寺沢晴男さん(76)は約20アールの農園で梨の「幸水」や「二十世紀」、「あきづき」を栽培。9月10日には「二十世紀」の収穫作業を行った。1日平均で約20コンテナ(1コンテナ40個)を収穫する。「二十世紀」は他の品種に比べ、皮が薄く傷みやすい。そのため、病害虫予防や雨などが直接当たらないよう袋をかけて栽培し、出荷の際も押しキズにならないよう、特に気を付けて作業しているという。
寺沢さんは「今年は食味も良く、いい二十世紀ができた。適期を逃さないよう収穫をしていきたい」と話し、出荷を待ってくれている人においしい梨を届けたいと意気込んだ。
同JAでは8月12日から早生種の「幸水」の出荷が始まっている。その後、中生種の「二十世紀」、晩生種の「南水」、洋ナシの「ル・レクチェ」などと品種を変えながら10月末まで出荷が続く。管内では全品種合わせて620トンの出荷を見込んでいる。