「和なし」出荷前倒しへ

JAグリーン長野
検査された果実を確認する生産者
検査された果実を確認する生産者

JAグリーン長野特産果樹部会梨専門部の「和なし」が出荷本格化を迎える。今年は開花後の凍霜害で大きな被害を受け、数量減を懸念するが、小山英壽専門部長と営農技術員が梨生産者の全園を周り、園によって差はあるものの、主力の「南水」は、当初見込みよりも多めの着果が確保されていることを確認。玉肥大も良い。ただ、盆中の降雨と盆明けの高温で熟度が先行していることから、集荷日を3日前倒しして、荷受けを始め、重点市場への適期品の出荷による安定取引につなげたい考えだ。
同専門部では9月13日、2会場で「南水」の目揃会を開催。長野農業農村支援センター普及員とJA営農技術員が生育状況や収穫のタイミング、出荷規格の注意点を説明したほか、生産者が持ち込んだ南水の糖度・硬度調査を行った。
長野市篠ノ井の東部青果物流通センター会場には、15人が出席。支援センター普及員から、他産地の生育状況・品質を含め、収穫の目安やタイミングを、営農技術員からJAの出荷規格、出荷日程、また糖度調査の結果について説明した。営農技術員は、「熟度」が先行し、多くの園で収穫適期を迎え始めていることを伝え、採り遅れに気を付けるように指導。また、出荷基準のカラーチャートを目安にしつつ、着色を待つよりも「食味」を優先するよう伝えた。小山専門部長は「生産者の努力で当初見込みよりも多く着果しており、安堵したが、収穫も早まってきているため、注意して作業を進めてほしい」と呼びかけた。また、長野県オリジナルの新品種や栽培方法についても県普及員と視察に行った小山専門部長が説明。小山専門部長は「近年、当管内も含み、全県的になしの栽培が減っているため、品種と栽培の両面から当管内でもなしの生産量維持・拡大に努めよう」と呼びかけた。
南水の荷受けは14日から開始し、荷が集まり次第、選果作業を開始する予定。

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