給油所を改装 フルサービス給油計量器を選択

JA洗馬
対話を大事にできるのもフルサービスの特徴
対話を大事にできるのもフルサービスの特徴

JA洗馬は、天井吊り下げ方式だった給油所の給油設備摩耗老朽化や修理部品等の調達が不可能になったため、地上設置方式の給油設備に変更する改修工事を行った。6月下旬に着工した改修は、給油所を営業しながら行われ、お盆明けにリニューアルオープンした。
給油所の改修にあたって、令和2年度の計画段階では「フルサービス」「スプリット」「セルフ」の3つの選択肢があったが、同JAは「フルサービス」を選択。その最大の理由はコスト面だ。「2035年までに新車販売を電動車100%にする」という脱炭素化(カーボンニュートラル)に対する政府の発表によって、自動車メーカー各社が2030年頃からカーボンフリーを実現することを視野に入れて取組みを加速させた。同JAの北沢泉代表理事組合長は「10年後にガソリンの需要が確実に減るという状況を踏まえて検討した中で、フルサービスより倍近い導入費用をかけてセルフにする必要があるのか、10年間でそのコストを取り戻せるのかという問題があり、それを解決できなかった。さらに、地域の雇用を守ることや、高齢化が進む洗馬地区で、高齢者が自分で給油する際に起こり得る油種間違いや操作ミス、衝突事故のことを考えた場合にも、「フルサービスが良い」という結論に至った」と話す。
取材日に給油所では、車から降りて給油中の職員と話をする組合員の姿や、計量器から離れたところに停車した高齢者に対して「ブレーキを離してもう少し前に進んでください」と職員が誘導する光景が見られた。地域のJA、地域の給油所として、みなさんに安心して給油して帰っていただける地域に寄り添った給油所の運営を継続していく。
また、利用者に感謝の気持ちを込めて、今月28日までの火曜日と土曜日にガソリンと軽油を値引きするリニューアルキャンペーンを行っている。

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