JAみなみ信州は5日、今シーズンのぶどうの初となる施設栽培のぶどう「ナガノパープル」を初出荷した。
この日は生産者1人が20ケース(1ケース5kg)を豊丘村の同JA総合集荷販売センターに持ち込んだ。着色や粒張りが良好で糖度が18度以上と高く、例年通りの良い仕上がりとなっている。この日収穫されたナガノパープルは東京の市場と地元の直売所に出荷された。
同JAではナガノパープルの今年の出荷を5,500ケース(昨年対比111%)と見込み、露地が始まる8月下旬が出荷ピークの予定で10月末まで出荷していく。
同JAでは、ナガノパープルの着色向上に向けた管理の一環として、昨年から施設ぶどうを対象に房全体に光を当てる反射シートの活用を指導している。今年度からは露地栽培にも指導範囲を拡大し、生産者全体でさらなる品質向上を目指す取り組みを行っている。また、糖度18度以上での適期出荷の徹底を図ろうと、収穫間際のぶどう園地で糖度調査を行うなど、JAみなみ信州産ナガノパープルの高品質均一化に取り組んでいる。
同JA営農部のぶどうチーフ片桐将史技術員は「生産者が毎日の温度管理など頑張って丹精込めて作ったぶどうを多くの方に食べてもらいたい」と話した。
また、同JA営農部販売課の伊藤謙三主任は「生産者が一生懸命育てたぶどうを1ケースでも多く、生産者が満足いく価格で販売していきたい」と話した。
同JA販売課ではぶどう全体の今年度販売計画を約2億5千万円(昨年対比107%)としており、そのうち約6割をナガノパープルとシャインマスカットが占めている。
同JAぶどうのもうひとつの主力品種「シャインマスカット」の施設栽培は7月20日頃出荷を予定している。