長野市松代町の宮尾英一さん(67)は、「ルリタマアザミ ベッチーズブルー」の収穫を7月3日から始めた。この花は青色のトゲトゲしたボール状の花がつくもの。
4年ほど前、種苗業者の紹介を受け、「暑い時期に涼しげな青色が良い」と導入。宮尾さんをはじめ同JA花き部会員8人が、初夏の手取りの確保・向上を一つの目的に取り入れ始めている。
宮尾さんは、長芋1ヘクタールとコギク10アールをメインに栽培する傍ら、ほ場2アールの園にベッチーズブルーを植えた。耐寒性もあり株分けで増やせるが、出荷に向けた株の寿命は4年ほどの種苗業者のアドバイスで、毎年新たな株を植えて株養成と出荷用を育てている。支柱立てやフラワーネット張り、また消毒回数も少なく、他の花き品目に比べ手間もかかりにくいと、労力軽減につながっている。収穫作業は、今年で3回目。昨年に比べて株の状態がよく、草丈があり、花の大きさも揃っている。湿気を嫌うため、一部近い込み合った部分は葉の黄変もあったが、品質への影響はないという。収穫の目安となる「花首」が固さを1本1本手で触って確認し、固くなったものを根元近くで切り、下葉を?き取る。初日は約20ケース(1ケース30本)分を採花し、選別・荷造りを行って、JA東部青果物流通センター(同市篠ノ井)へと持ち込む。「露地でも作りやすく、価格も安定しているので、さらに量を増やしてもいいかなと思っている。また、他にも作る方が増えてきたので、皆さんとより良いものを作っていければ良い」と話す。
収穫期間は、約2週間。宮尾さんは、コギクの収穫が始まる前の、7月中旬まで採花し終える見込み。JAでは、県外市場をメインに出荷する。栽培は、株管理や栽培環境を選ぶことから、安定量の確保へ、引き続き花き部会員や他品目の生産者への推進を続けていく考えだ。