JAグリーン長野は2021年度、ブランドで主力の「果樹」品目に特化し、新規就農者、定年帰農者、女性など、果樹栽培初心者や初級者向けに、流通センターごと、地区の振興品目の栽培技術や知識を指導する「果樹セミナー」を開いている。
このうち、長野市真島の真島フルーツセンター管内の更北地区は、地区で優れた栽培技術や知識を持つ生産者「営農相談員」とJA営農技術員が講師となって「更北農業塾」を開き、モモ、リンゴを中心に栽培指導している。7月4日には、2回目のセミナーを開き、受講生7人が参加。講師5人と受講生が二手に分かれ、小雨のなか、受講生それぞれの果樹園に出向き、園の困りごとの聞き取りや解決、作業の進捗状況を確認、また生産者間での情報共有も行った。
同市青木島町のモモ園では、一部で葉色が薄くなっている樹を確認し、管理状況を聞き取り、栄養分の欠乏などの原因、対策方法を営農相談員と営農技術員が説明。対策資材などを紹介すると、受講生は熱心にメモを取り、さっそくJA資材店舗に購入に行きたいと意欲を見せた。別の受講生は「お手伝い程度にやっていたので、改めて教えていただくと初めて聞いた用語や技術ばかりで、本当に勉強になる」と話した。営農相談員は、「受講生皆さんは本当に熱心、少しでもお役に立てれば」と話すとともに、地区の果樹生産拡大へ期待を寄せた。JAでは引き続き、果樹生産者の確保と産地の維持拡大へ、技術指導に努める考えだ。