県内トップを切って桃の収穫始まる

JAみなみ信州
「上々の出来」と桃を収穫する市澤さん
「上々の出来」と桃を収穫する市澤さん

JAみなみ信州産の早生桃の収穫が県内のトップを切って始まった。
豊丘村河野の市澤和明(いちざわ・かずあき)さん(84)のお宅では2日、雨の降る中妻清子さんと収穫時期を迎えた早生桃の収獲作業を行った。ひとつひとつ出来を確認しながらおよそ1時間行った作業で、34kgの早生桃「日川白鳳」を収穫した。
初収獲を終えた市澤さんは「上々の出来でひとまず安心した。これからも天候に恵まれることを願って妻と二人三脚で頑張って収穫したい」と話した。
同JAでは早生種「日川白鳳」「たまき」「赤宝」を4日からの選果を予定し、今月20日ころには中生種で同JA主力品種の「あかつき」「白鳳」を開始し、8月10日ころから始まる晩生種の「川中島白桃」へと桃の出荷リレーを行っていく。
同JA営農部によると今年の生育状況は、暖冬のより開花時期が例年より10日ほど早く心配したが、5月の低温傾向から、現在は平年並みの進みに戻ってきた。早生種では児玉傾向だが色づきも順調で、糖度も上がってきているという。今年度の桃全体の出荷量を約731トン(前年対比119%)を見込み、中京、関西、九州へ集荷していく。近年では行政が取り組むふるさと納税返礼品としても全国へ発送される。
同JA営農部の桃チーフ、原章郎技術員は「みなみ信州産の桃は市場からも高い評価をもらっている。生産者の方が1年かけて育てた甘い桃を待っている多くの方に届けられるよう、しっかりサポートしていきます」と意気込みを語った。
同JAの桃生産は、園地の老朽化や生産者の減少による生産量の減少が課題となっている。JAでは桃の産地として生産量の維持拡大への取り組みとし、7月下旬に新規生産者に向けた栽培研修会の開催を計画している。

MENU