JA信州諏訪は6月、管内のJA施設で品目ごとに「花き取引会議」を開いた。生産者、JA職員らが出席。JA全農長野、各市場担当者がリモートで参加した。今年度の作柄状況を共有し、販売方針と販売計画を確認。目標達成に向け、意志統一を図った。
例年は各品目の生産者が集まって開いているが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、昨年は書面議決で行った。今年は感染防止対策を徹底し、品目ごと日時・会場を分けて開いた。
11日、茅野市のJA玉川研修センターで、当JA主力品目「宿根カスミソウ」の生産者とJA役職員が集まり、行った。同品目は今年度、昨年度から3人増の35人の生産者が栽培している。5月25日に初出荷し、11月上旬までに9,000ケースを出荷する予定。出荷最盛期は7月上旬以降に迎える見込み。
JA営農部の担当者が生育および作柄状況を説明。暖冬傾向で推移したため、昨年11月定植のハウスものは生育が早まっており、3月~4月定植は3月の低温で遅れ気味。栽培管理を徹底し、今後の需要期に合わせて、安定的に生産していきたい考えだ。病害虫は現在、確認されていないが、ダニ・タバコガの定期的防除、「斑点細菌病」、「うどんこ病」の予防防除を徹底し、品質を維持していく。
また、今年度はウェブ会議を活用し、JAと生産者、市場関係者が懇談をする機会を設け、出荷・生育状況、消費動向を共有。次年度作付け品種の検討も行う。
後半は意見交換会を行った。生産者からの「市場に出向いての消費宣伝ができずにいる。コロナ禍でもできる宣伝方法を検討してほしい」との意見に対し、JA全農長野担当者は「各市場内展示室への花き現物展示や、フェイスブックなどのSNS活用を通して積極的にPRしていく」と述べた。
伊東悟宿根カスミソウ部会長は「昨年よりも高品質の花きを出荷できるよう、JAとの連携を密にして栽培に励みたい」と話していた。