あんず出荷ピークを迎える

JAグリーン長野
アンズを収穫する青木専門部長
アンズを収穫する青木専門部長

JAグリーン長野で「アンズ」の出荷が6月下旬、ピークを迎えている。4月の凍霜害の影響による減産が懸念されるが、ほ場により多少の差はあるものの、大不作と言われた前年のを上回る数量で推移。主力品種「山形3号」から、「新潟大実」「信州大実」生食用アンズ「ハーコット」へと、出荷リレー。出荷収穫期、連日雷雨が作業に影響するなか、JAでは1個でも多い出荷を呼び掛けている。
同JA特産果樹部会杏・梅・桜桃専門部 青木一幸専門部長の園でも、主力「新潟大実」の収穫を24日から始め、28日には最盛期を迎えた。松代町東条で、親から受け継いだ園20アール、ブドウ30アールとともに、20年以上栽培を続ける。昨年は凍霜害で、前々年の3割以上減となり、非常に厳しい年だった。今年は数回の凍霜害を受けたものの、青木さんの園では、前年以上から平年に近い数量を見込めているといい、この日は30コンテナ(1コンテナ約10kg)を収穫した。専門部で14日・20日に行った出荷講習会では、出荷規格を再確認。「グリーン長野のブランドとして自信をもって出荷しよう」と部員に呼び掛けた青木さん。「高齢化という課題は、どの産地でも同じ。アンズはしっかりいいものを作れば、それなりの価格で販売できる。生産面積を維持し、良いものをつくり、今いる人が、まず熱意をもって生涯現役で取り組んでいれば良い」と話し、真剣な眼差しで、収穫したアンズの選果作業を急ぐ。
JA松代農業総合センターでは、連日、アンズの選果が進む。主力「山形3号」のピークは21日、27日には「新潟大実」や「ハーコット」が最盛期に差し掛かり、14,000ケース(1ケース2.8kg)を県内外市場に出荷。出荷の進捗状況は、全体見込み選果数量の約6~7割、終盤に向けて品質を意識した選果作業に努める。松橋宏和センター長は、「昨年以上の出荷量を確保できているので、生産者のみなさんから最後までご出荷いただき、より多くのアンズを消費者に届けられるよう努めたい」と話している。アンズ出荷は7月上旬までを見込む。

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