アンズ出荷開始 安全安心・ブランドに自信を

JAグリーン長野
出荷上の注意点を確認した生産者
出荷上の注意点を確認した生産者

JAグリーン長野特産果樹部会の「アンズ」が6月14日、初出荷を迎えた。4月上旬の凍霜害が着果量に影響し、品種差・個人差はあるものの、一昨年の3割減を見込むが、大きく落ち込んだ昨年数量よりは回復を見通す。初出荷品は、県内2市場へ12ケース(1ケース=2.8kg)を出荷。JAでは早期から、生産者手取りの確保・向上へ、重点市場出荷へのアピールをすすめ、また、加工用業者との商談を通じた取引単価の向上につなげるなど対策を講じ、生産者の生産意欲の維持につなげたい考えだ。
本格出荷を前に同日、長野市松代町の松代農業総合センターで出荷講習会を開催。生産者38人が出席し、販売方針や出荷規格を確認した。販売方針では、直接取引の販売価格改定、また、加工用は既存の加工業者との取引に加え、新規取引先の発掘に取り組み、取引単価の向上を図るとともに、加工用については少量からの出荷に対応できるように変更したことを生産販売部販売課担当が説明し、JAへの出荷を要請。出荷規格では、開花時期は平年より早かったが、生育期の夜温等の低下で、昨年に比べ2日ほど遅く、さらに、収穫期前の曇天降雨によって、生育が鈍化。着色・地色の抜けが遅れてきていることから、若採りに注意し、適期収穫を営農技術員が呼びかけた。生産者からは、さらなる価格向上、販売拡大について強く要請され、販売担当が販売努力を約束した。
青木一幸 杏・梅・桜桃専門部長は、「グリーン長野のアンズもブランド化し、楽しみに待ってもらっているので、自信をもち、安全安心新鮮なアンズを出荷してほしい」と呼びかけた。
JAでは、「平和」「山形3号」の早生品種が16日頃から本格化し、6月20日から「新潟大実」や「信州大実」などは20日から27日かけてピークを迎える見込み。生食用「ハーコット」は、20日に別途講習会を予定する。出荷見込みは全体で9万5千パック(1パック=700g)、前年対比163%。県内市場のほか、関東を中心に、関西、中京の市場へと出荷、JAタウン(JA全農)を通じたインターネット販売にも取り組む。

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