管内の住民でつくるNPO法人「JAあづみくらしの助け合いネットワークあんしん」のグループ「菜の花プロジェクト安曇野」と「JAあづみ生き活き塾」は6月11日、安曇野市豊科の約15アールの圃場で油の原料となる菜種の刈り取り作業を行った。
このプロジェクトは遊休荒廃地の有効活用と『菜の花油でいのちの循環、資源の循環』を目的に取り組み今年で19年目。この日は会員、塾生、JA職員ら約10人が菜種の刈り取りとはぜ掛けを行った。
この取り組みは地域に根差した活動として浸透している。例年、はぜ掛け用の足場は組み立てが難しく不安定な木製の物を使用していたが、今年は地元住民の提供で丈夫な鉄製のはぜ足やパイプを組み立てて行った。同市堀金烏川の国営アルプスあづみの公園からは菜種の提供の申し出があり、昨年を上回る収量が見込まれる。
刈り取った菜種は1週間ほどはぜ掛けし、ビニールシートの上で穂束のさやの部分を棒で叩いて種を取り出す。その後2週間ほどハウスで乾燥させ、江戸時代からの伝統製法を守る県外の業者に製油を依頼する。出来上がった無添加の菜種油は、このあと作るヒマワリ油と合わせて直売所等で販売される予定。
また、同プロジェクトでは子ども達に安心安全な油を届けようと毎年2月に管内の学校給食センターへ寄贈している。
同プロジェクトの細萱富子代表は「地域のみなさんの協力や支援によってこの活動が支えられていると改めて実感した。菜種油の提供を通じて少しでも食の奥深さを学んでくれれば嬉しい」と話した。