JAあづみは6月7日、安曇野市豊科の本所で「55年目の発掘と褒賞」の審査会を開いた。この企画は同JA創立55周年記念の目玉イベントとして「後継者不足が叫ばれるこの時代に、長きにわたり命の源である農畜産物を生み出す農業を精力的に守り続ける農業者やその後継者、安曇野の大地で新たに農業を始めようと志す新規就農者、未来の農業を担う子供たちなど幅広い世代層にスポットをあてることで、安曇野の今後の農業振興に繋げていくこと」を目的とする試み。実施期間は令和2年度より3ヶ年で2年目を迎えた。
審査会の開催にあたり千國茂代表理事組合長は「今年は推薦者がそれぞれの候補者をプレゼンする新たな形を取る。立派な農業者を世の中に送りだすとともに農業振興に繋がることを期待する」とあいさつした。
審査は管内各地から推薦によりノミネートされた幅広い世代の12人の資料と推薦者のプレゼンをもとに外部審査員4人、JA役職員7人で構成される審査委員会によって行われた。肥料、種子、作型等の分野で改良の著しい研究成果を上げた農業者を対象とする「研究開発部門(金賞)」、激減する後継者の時代にあって、農業の大切さを認識し、熱情をもって後継を志す若い世代の農業者を対象とする「後継者部門(殊勲賞)」、県外から移住し、Iターンなどで新規就農を始めた農業者を対象とする「新規就農部門(敢闘賞)」の3部門について4時間を超える審議を経てそれぞれ1名ずつ受賞者を選出した。
審査委員長を務めた映画監督である河崎義祐さん(85)は「今年は推薦者から直接話を聞くことが出来た。より深く、より意味のある審査会になった」と話した。
今後、受賞者には6月19日に開催する「第2回安曇野の農業を守り、つなぐ農業者のつどい」で記念品を授与する予定だ。
各部門の受賞者は次の通り▽【研究開発部門(金賞)】=高山計明(倭)▽【後継者部門(殊勲賞)】=荒芝裕一(有明)【新規就農部門(敢闘賞)】=立石稔(小倉)