あぐりの田んぼ学校の食育 自分たちで行う田んぼ作り

JAみなみ信州
声を掛け合いながら自分たちで田植えを進める児童たち
声を掛け合いながら自分たちで田植えを進める児童たち

飯田市桐林の竜丘小学校では10日、5年生2クラス64人が「あぐりの田んぼ学校」のメンバー5人から指導を受けながら同校近くの田んぼ(4.5アール)で田植えを行った。同校ではもみまきや育苗管理も児童が行っており、今年はうるち米「天竜乙女」ともち米の2種類を準備した。
「あぐりの田んぼ学校」は飯田市竜丘地区の農家で組織し、米作りに特化した食育活動を2005年から行っており、同校でも2009年から田んぼづくりを行っている。同地区の2つの保育園でも田んぼ作りを指導しており、JAみなみ信州も同活動に協力している。
あぐりの田んぼ学校のねらいである「子供たちが主体的に考え、動くこと」を実現させるため、事前学習で作業の説明をしたあぐりのメンバーは、この日は最低限の説明とサポートをし作業を見守った。児童たちは自分たちで決めた役割に分かれ、声を掛け合いながら田植えを進め、1時間半ほど汗を流した。保育園児の時に経験した田んぼ作りを覚えている児童が多く、あぐりの田んぼ学校が目指す「保育園からステップアップした、自分たちで行う田んぼ作り」が実現している。
あぐりの田んぼ学校代表の熊谷伊久夫さんは「5年生にもなるとたいていのことが自分たちでできる。児童が自主的に動くがこの田んぼ作業の目的。今日も一生懸命取り組む子供たちの姿が見られてうれしい」と話した。
5年生担当の和田英幸教諭(58)は「事前学習の成果もあってみんなで協力して作業する子供たちを頼もしく感じる。これからも児童たちと一緒に田んぼづくりを頑張っていきたい」と話した。
同校では例年収穫後、収穫祭を行ったりJA女性部と一緒に五平餅を作り販売したりしている。またその収益を修学旅行のお小遣いにし、自分たちで稼いだお金を使うことまでを経験させている。

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