JAグリーン長野野菜部会玉葱専門部は、6月14日から「タマネギ」の市場出荷をスタートする。昨年より3日早い。今年は5月の玉肥大期に降雨が多く、大玉・豊作傾向。JAでは、生食用として葉や根を落としてネットに10kg・20kgを詰める「青切ネット販売」と、手間軽減をめざし業務加工用として長芋用コンテナに詰めて値決め販売する「加工コンテナ販売」の2通りで生産者手取りの向上につなげる。
出荷を前に6月10日、中心的な栽培地の長野市松代町2会場で目揃い会を開催。2会場合わせて10人が参加し、出荷規格や市況を確認した。出荷規格では、7日に営農技術員が行った4ほ場での生育調査を報告。草丈・葉数は平年並みから平年以上に良く成長し、トウ立ちはほぼなく、大きさは2LからL等級が中心。10アール換算収量は昨年7トンよりも2トン多い9トンの収穫が見込まれる。また、一部で土壌病害や害虫の発生も確認されていることから、選別に注意することを含め、営農技術員が大きさや傷の見本を示しながら説明し、積極的な出荷を呼び掛けた。
販売では、競合産地から長野県への売り場へと移行していることを追い風に、地元市場への「地産地消」を強みにした出荷と、業務加工用や学校給食への積極的な提案販売で、やや需要が伸びにくい大きめサイズも販売拡大につなげる考え。6月14日から7月末まで、松代農業総合センターで集荷、要望に応じ、職員がほ場へ回収に向かう「庭先集荷」も行い、年間通じて約32トン(前年実績対比124%)出荷を目指す考えだ。