JAグリーン長野野菜部会施設果菜専門部で「トマト」の市場出荷が本格化している。各戸でA・コープ直売所等への出荷からスタートし、4月23日には市場出荷を開始。専門部員の出荷が出揃ったことに合わせ6月4日、長野市松代町の道島集荷所で目揃会を開いた。生産者16人とJA職員のほか、重点取引市場の担当者が出席した。
販売情勢では、市場担当者とJA販売担当が、市場情勢とJAの販売方針を報告。市場によると、長野県産が増えてきているなか、県外競合産地品の荷量が多く価格がやや低迷。今後、県産・当産地の荷量の増加とともに、県産中心の売り場展開になることで、価格の向上を見通すことも含め、「スーパーの担当者からは、実がしまっていて味が良いと評価も高く、取引価格が早期回復するように努めるので、ぜひ荷をそろえて出荷してほしい」と要請。
JA販売担当者は、地元をメインの取引先に据え、出荷規格(品質)と荷量をそろえて地元産を強みに取引の拡大に取り組むとともに、スーパーマーケットを対象にした直接販売への取り組み、また、地元サッカーチームへの協賛活動を通じた「トマト」の消費宣伝に取り組み、単価向上と生産者手取りの確保・拡大に巻き返しを図る方針を示した。
出荷規格の確認では、熟度を6段階に分け、市場出荷品に適す熟度を示し、この色見本に合わせて出荷を進めること、一箱の色目を合わせることを営農技術員が呼び掛けた。
橋本義紀専門部長は、「いよいよピークを迎え、天候不順もあるが、健康に留意してより良いトマトを出荷していきたい」と意気込みを述べた。
同専門部のトマトの市場出荷は5月下旬からピークを迎え7月中旬頃まで出荷、その後、抑制作型へとバトンタッチし、11月下旬頃まで出荷が続く。全体の出荷量は、2万ケース(1ケース=4kg)をめざしている。