保護者と一緒に あぐりの田んぼで田植え

JAみなみ信州
保護者と一緒に楽しく田植えをする園児
保護者と一緒に楽しく田植えをする園児

飯田市桐林の竜丘保育園の年長園児14名と保護者は同園近くの田んぼで、あぐりの田んぼ学校のメンバー6人に指導を受けながら29日、田植えを行った。
「あぐりの田んぼ学校」は飯田市竜丘地区の農家が集まった組織が行う「米作り」に特化した2003年から続く食育活動で、JAみなみ信州も同活動に協力している。
同保育園では毎年参観日として田植えや稲刈りなどの作業を保護者と一緒に行っている。昨年は新型コロナの影響で田植えが出来なかったため、今年も密を避けるため、もみまきは竜丘小学校で行う作業を見学した。あぐりの田んぼ学校のねらいである「子供たちに作業の意味を考えさせ学ばせ、本物のお米の味、おいしさを知ってもらう」を実現するために制限がある中でも工夫を凝らして活動している。
この日はうるち米ともち米を用意し、「あぐりの田んぼ」と名付けられた約4.6アールの田んぼに半分ずつ植えた。
前日に「出前講座」で同学校のメンバーが保育園に出向き、砂場を田んぼに見立てて本物の苗を使い田植えの予行練習を行った。そのため園児たちは集中を切らすことなく手際良く田植えを行い、1時間ほどで作業を終えた。
園児たちは泥に足をとられたり泥の感触に歓声をあげながら、保護者と「お米を作るということは大変なことなんだね」などと話し作業した。
「ここで作った新米を給食で食べたときに子供が"お米"がおいしいと話していたと聞いて嬉しかった」と話すのは、あぐりの田んぼの学校代表の熊谷伊久夫さん。また「小学校5年生で行う田んぼ作業の時には、保育園での経験を覚えていて子供たちが自主的に動こうとする姿がある。年間を通したお米作りでは子供たちも苦労があると思うが、田んぼを通していろいろなことを学んでほしい」と話した。
同園の吉川真有美園長は「園児たちは年長になって田んぼ作業をするのを楽しみにしていた。通年にわたる取り組みで、自分達の手でお米を作っているんだと意欲を高めて作業できている。貴重な経験をさせていただけて地域の方々に感謝している」と話した。
同園では今後保育園内で発泡スチロールの中で小さな田んぼを作り、あぐりの田んぼと同じように作業を進めながら、園全体で田んぼを見守り理解を深めていく。

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