生産者とJAが一丸となって取り組むブランド産地づくり

JAみなみ信州
JA技術員の指導を受ける生産者
JA技術員の指導を受ける生産者

JAみなみ信州ぶどう部会は、15日飯田市上郷の加藤朋幸さんの園地で、輝房栽培検討会を開いた。同JA管内全体のおよそ50人の部会員が参加した。
同部会はシャインマスカットに代表する種無し皮ごとぶどうの全国的な栽培増加の中、消費者から選ばれる産地となるため高品質なぶどうづくりを部会全体で取り組もうと、昨年に続き2年目となる同検討会を行った。
"輝房"はJAみなみ信州独自の出荷規格で、シャインマスカットとナガノパープルの最高品質のものだけを詰め込んだブランド名。粒数や粒重、糖度などそれぞれに高い基準を設け、他とは差別化を図っている。同JA管内のぶどう生産者が増える中で、産地のブランド力や生産者の栽培技術の向上を目的に4年前から"輝房"に取り組んでいる。
同部会の友谷光部会長は「ブドウの産地としては歴史も浅く、これからみんなでレベルアップしていく必要がある。高品質なぶどうづくりにこだわった検討会に多くの生産者が賛同してもらいうれしい。JAみなみ信州ブランド"輝房"を部会全体で盛り上げていきたい」と話した。
同検討会では、同JA営農部技術員のブドウチーフ片桐将史主任が軸長調整や摘房、適粒の仕方やタイミング、新梢管理など通年を通した栽培管理を説明した。片桐主任は「年間を通した作業の積み上げで良いぶどうができる。すべての作業を適期に行いましょう」と強調した。
園主で長野県のブドウコンクールでも表彰を受ける加藤さんは「輝房規格は大変難しく、通常の出荷規格の最上位を作る中でより良いものが輝房になると考えています。新梢管理の徹底は重要で毎日行うくらい大切にしています」と話した。
また、昨年1本の樹を輝房向けに栽培管理し研究した安藤則雄さん(高森町)は「600から700房できる樹から輝房が出せたのは6分の1程度で、作ろうと思っても簡単にできるものではないと実感した。今年が昨年ほどできるかも不安ですが、良いものづくりにはこだわってチャレンジしていきたい」と話した。

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