米作り体験グループ「やってみ隊」10年目の田植えをする

JA木曽
田植え機を操作して田植えをするメンバーたち
田植え機を操作して田植えをするメンバーたち

木曽郡大桑村内で農業未経験者の若者が米作りを体験しようと発足したグループ「やってみ隊」(代表田口美穂さん)が活動開始から10年目を迎えた。5月30日に同村殿下の水田で同グループのメンバーが田植え機を使って苗を植えた。
同グループは2012年に大桑村役場に勤務している田口さんが、当時農林係の担当になった時に「非農家出身なので農業の知識が少なく、農家の話が理解できないことがある。農業を理解するには自分でやってみることだ」と考え、同村役場女性職員を中心にグループを発足した。現在メンバーは男女合わせて12人。役場職員のほかに会社員、Iターン者、地域おこし協力隊員、JA木曽職員など、中には県外からの参加者もいる。多い時は20人のメンバーが参加したこともあった。
現在、水田2筆、約23アールを借りてコシヒカリを作付けしている。作業は地域の農家や村の農業委員、JA営農アドバイザーの田中芳男さんらの指導や協力を得ながら、田起こしから収穫までの一連の作業を一から教わり、水の管理や草刈りなどもメンバーが交代しながら行う。収穫した米はメンバーが消費するほか、大桑村道の駅で販売し好評を得ている。
同グループ代表の田口さんは「最初のうちは除草剤が効かなくて手で草取りを行ったり、長雨の影響でぬかるんだ田の稲刈りなど苦労が多かったが、あきらめることなく今年10年目の田植えを迎えることができた」と語った。さらに「農家の高齢化等で休耕する遊休農地解消のためにこのグループが米作りをすることで水田の維持につなげていき、多くの若者にこの活動に興味をもって参加してほしい」と話した。
JA営農アドバイザーの田中さんも同グループ発足当時から、相談を受けたり、指導に携わるなどJAとして応援をしてきた。

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