成長が楽しみ 田んぼにフナを放流

JA信州諏訪
田んぼへフナを放流する藤森さん
田んぼへフナを放流する藤森さん

諏訪市の豊田小学校5年生の稲作体験を支援する地域住民組織「ファーマーズ」(藤森一彦代表)は5月25日、児童たちが稲作体験を行う田んぼに約80匹のフナの親魚を放した。
諏訪湖の外来魚増加を受け、在来の生態系に与える著しい影響、被害などから諏訪湖漁協組合が行う増殖事業の一環。「子どもたちに稲作体験だけではなく、諏訪湖の在来種の減少や生態系を身近に感じてほしい」と5年以上前から行っている。
この日放流したフナは、6月上旬に産卵し、約3万匹の稚魚がふ化する予定。ふ化後は毎日エサを与え、稲とともに稚魚の生育を観察しながら見守る。
藤森さんは「毎年多くのフナが鳥などに食べられてしまう。今年は網を張るなどの策を講じたので、多くのフナが育ってほしい。8月までの成長が楽しみです」と話した。
今後は、稚魚が体長3から5センチほどになる8月下旬に児童と回収し、田んぼ近くの諏訪湖へと通じる用水路へと放流する予定。
同校の稲作体験は10年以上、ファーマーズが支援。2018年度からJA信州諏訪諏訪中央支所の食農教育活動と連携し、職員が協力している。

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