担い手育成を目指して帰農塾りんごコースはじまる

JAみなみ信州
摘果作業を学ぶ受講生
摘果作業を学ぶ受講生

JAみなみ信州と長野県南信州農業農村支援センターが主催する帰農塾「りんごコース」の今年度の講座がはじまった。今年度同コースは11人が受講する。
この日は受講生10人が参加。そのうち8名はすでにりんご栽培の経験を持ち、生産力向上のためや親からの世代交代に備え受講する人もいる。
第1回となる今回は高森町でりんご栽培する受講生の園地を会場に、摘果と栽培管理について同センターの木下倫信係長より説明を受けたあと、実際の樹を見ながら仕上げ摘果の前段階の「あら摘果」の作業を行った。
受講者の中にはりんご栽培の経験者が多いことから、実際に摘果した部分を講師に見せて確認したり、受講者同士で意見交換するなど、より実践的な講習となった。
2年前に浜松から阿南町に移住してきた金田敏道さん(70)は妻の亜希子さん(65)と夫婦で受講。現在はりんごの他に米や野菜、市田柿を生産している。金田さんは「農業は楽しい。昨年ピーマンとナスを袋に詰めてシールを貼って初めて出荷したときは本当に嬉しかった。これからも農業を深めていくために帰農塾はとても有難い」と話した。
講師の木下係長は「帰農塾を通して1人でも多く生産者として地域に定着し、農業を担っていただきたい」と話した。
同塾は、主に退職後などに農業経営を希望する人が、農業経営に必要な基礎知識や作物の栽培方法を習得し、地域農業の担い手となるよう育成支援することを目的としている。今年度から年齢制限をなくしたため若い世代の受講者も増え、41名が受講する。全体で農業の基本を学ぶ基礎講座と、専門講座6コース(りんご、市田柿、きゅうり、トマト、アスパラガス、花)の中から希望するコースを選び受講する。
同コースの第2回目の講座は6月を予定し、仕上げ摘果を学ぶ予定。

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