出荷規格確認 初の出荷目ぞろい会

JAあづみ
出荷規格を説明する松田部長代理(右)
出荷規格を説明する松田部長代理(右)

2020年10月から株式会社マル井と栽培を進めてきた陸(おか)ワサビが出荷目前だ。JAあづみは22日、安曇野市堀金のビニールハウスで栽培してきた陸ワサビの出荷目ぞろい会を初めて開いた。同社井口彰代表取締役社長やJA職員、烏川体験農場会員ら約30人が参加し、出荷規格や出荷時の注意点、収穫調整作業などを確認した。
同社の松田洋介部長代理がハウスで収穫したサンプルを使い説明。陸わさびは水洗いした場合、しっかりと乾燥させないと極端に傷むことから、未洗浄での出荷を呼び掛けた。
出荷規格は株を分げつごとに分けて白根を除去した「丸掘り」と呼ばれる形態と、茎、葉、イモに切分けた「各部位カット」の2形態で、出荷する生産者が栽培面積や労力に合わせて規格を選択できる。「丸掘り」は複雑な作業が少ないため、労力をかけずに出荷ができる。「各部位カット」は作業工程が多いものの買取価格が高く、労力次第では手取りの確保に繋がる。
また、出荷時と工場での受入誤差を防止するため量目分2%(原料10キロに対して200グラム)多くいれることや収穫調整作業時には帽子やネットをかぶり、毛髪が混入しないように呼び掛けていた。
松田部長代理は「この後、ワサビに適した遮光の寒冷紗を設置することで日差しのストレスをなくして後5cmほど伸ばす。出荷まで液肥や灌水などの管理を徹底して欲しい」と話した。
今後、検体の残留農薬検査を実施し、基準値内を確認後に収穫適期を見極める。5月中旬頃の出荷開始を見込んでいる。
井口社長は「安曇野で陸ワサビの生産量を増やしたい。地に足のついた生産形態の確立を図り、新たなブランディングとして広めていく」と強調した。
営農経済事業部農産課下田裕貴係長は「新たな振興品目の一つとして生産者へ推進したい」と話した。

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