シャクヤク露地出荷本格化を前に目揃会開催

JAグリーン長野
箱詰めの注意点を実演しながら説明
箱詰めの注意点を実演しながら説明

JAグリーン長野花き部会シャクヤク専門部で、シャクヤクの出荷が4月21日から始まった。ハウスもの(促成)や、露地の極早生品種が4月下旬から5月初旬がピーク、目揃会を機に露地物が本格化する。近年複合栽培を進める花き生産者を中心に、栽培面積が増えているが、4月10日から12日にかけて発生した凍霜害により、被害を受けたほ場があり、出荷量の減少を懸念する。このなか、県内外の競合産地の出荷ピークを前に、小規模産地の利点を生かした小回りの利く出荷と、統一された品質・規格、市場への事前・適時の情報提供で安定価格販売につなげ、生産者の手取りの確保・維持に努める考えだ。
露地出荷を前に、5月3日・6日にシャクヤク目揃会を開催。3日の長野市篠ノ井の東部青果物流通センター会場には生産者12人とセンター従業員が出席し、営農技術員が販売情勢や出荷規格、荷造りの方法などを説明した。営農技術員は、凍霜害による状況や他産地の状況を説明するとともに、現状、平年並みの安定価格で販売が進んでいることを説明。市場からは、草丈があり花頭が大きいものなどボリュームがあるものが評価されること、また、開花のタイミングが注視されることなどから、蕾の固さ(開き具合)を目安に収穫し、規格を揃えた出荷に呼び掛けた。
あわせて、凍霜害で被害を受けたものは、わき芽を活用すること、また、霜対策資材「霜ガード」の活用も有効であることも説明。一昨年霜被害を受け、今年から対策資材を活用した生産者も「対策をするとしないじゃ、被害の受け方が全然違う」と周囲へ凍霜害資材の活用やその方法を促していた。岡田清一専門部長は「凍霜害の被害を受けたものもあるが、目揃会の内容を参考にして良い品物を出荷していこう」と話した。
JAでは、露地出荷の最盛期は10日頃から1週間ほどと、ほぼ昨年並みの時期を見込む。出荷数量は凍霜害の影響から、昨年よりもやや欠けることを見込むが、1本でも多い出荷を呼び掛けながら、シャクヤク産地の維持・拡大をはかる考えだ。

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