根こぶ病の早期発見へ、実用化を目指す

JA上伊那
丁寧に根を洗浄する指導員
丁寧に根を洗浄する指導員

JA上伊那と上伊那農業農村支援センターは4月16日、南箕輪村にある伊那野菜選荷場でブロッコリー根こぶ病発病ポット試験の調査を行った。圃場から土壌を採取しポットを用いてブロッコリーより根こぶ病が発病しやすいチンゲンサイを播種して育苗。約40日後に苗を取り出し、根の洗浄を行い、発病しているかを確認した。
調査は昨年から始まり、菌密度による発病率の違いが報告され、根部に1センチ程度のこぶが着生する場合は発病しやすい土壌である可能性が高いことが分かった。
今回の調査では13ヵ所の圃場から土壌を採取し、3月3日に播種したものを同JAの米穀野菜担当の指導員7人が発病の調査を行った。症状が出ているものでは、1センチ以上のこぶがついているものも発見され、ブロッコリー根こぶ病が発病しやすい土壌の可能性が高いことが分かった。今後は発病の程度や播種時期による違いの調査を進めていく。
上伊那地域でも増加傾向のブロッコリー根こぶ病は一度多発すると、土壌消毒などしない限り被害が慢性的に続いてしまう。同センターの西嶋秀雄技師は「この時期でも結果を出すことができれば作物の植え付け前に早期発見をすることが可能になる。農家での実用化を目指したい」と話した。

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