凍霜害・結実確保対策を再度徹底へ

JAグリーン長野
松坂営農技術員が凍霜害対策について説明
松坂営農技術員が凍霜害対策について説明

JAグリーン長野は4月16日・19日、果樹生産者を対象に3会場で「凍霜害対策講習会」を開いた。4月6日から連日にわたって凍霜害被害に晒されるなど、厳しい環境のなか、現状把握と数量(結実)確保に向けた今後の対策を確認するもの。3会場合わせて約120人が出席した。
19日に若穂果実流通センター会場で開いた講習会には26人が出席。松坂賢一営農技術員が、4月上旬から今日までの気温の推移やJA主力果樹品目の被害状況を説明。低温となった日のうち、6日・10日・11日は夜早い段階で果実に被害の発生する温度まで下がり、長い日では10時間低温に晒され続ける状態になるなど、近年稀にみる状況であったことを報告。アンズは幼果期、プルーンは満開から落花期、モモやナシは満開前後、リンゴはセパレート開始に差し掛かるなか、JA営農技術員を中心に調査に回り、管内広範囲にわたって被害が確認された。しかし、人工授粉や今後の管理作業で収量確保が望めることも含め、まずは、自園の被害状況を確認し、殺菌剤の定期防除による保護、今後も懸念される凍霜害対策として燃焼資材の準備や草刈り、開花中の品目は人工授粉作業や今後の数量(結実)確保の徹底を呼びかけた。生産者の男性は「長年農業に携わってきているが、今年ほど早く花が咲いたり、何度も凍霜害対策が必要になる年は初めて。これからの管理でしっかり着果量と品質を確保できるように、前向きに作業を進めたい」と話した。
JAでは、引き続き凍霜害対策本部を通じて対策の徹底や被害状況の把握を行うともに、結実確保とこれによる収量・出荷量の確保に努める考えだ。

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