八重桜「関山」出荷最盛期

JAみなみ信州
八重桜「関山」の集荷作業
八重桜「関山」の集荷作業

JAみなみ信州管内で、和菓子や桜茶などに使う八重桜「関山」の出荷が最盛期を迎えている。同JAは、15日松川町の同JA生田事業所で集荷作業を行い、12人の生産者から約170kgの桜の花を受け入れた。
八重桜は一房に5輪ほどの花がつき、そのうちの2輪が咲くころ合いを見て一房ずつ手作業で摘み取る。同JAでは松川町生田地区を中心におよそ60人の生産者が栽培し、今年は3500kgほどの集荷を予定、4月末まで収穫作業が続く。集荷された八重桜は同JA生田事業所の集荷施設で集荷し、地元や県外の加工業者に出荷する。主には食用に塩漬け加工され春の和菓子や土産品などで利用されているが、最近では桜の香り付け用に化粧品などにも出荷している。
「関山」はピンク色が濃く、花弁が落ちにくい品種で、同地区での栽培は昭和50年代後半から始まり、3年前までは集荷した関山を同事業所内で塩漬け作業まで行っていた歴史を持つ。
この日集荷に訪れた生田地区の吉田ヒサ子さん(72)は「今年は霜の心配もあったが色も濃く、良い仕上がり。10年以上栽培しているが、今年はこれまでで一番なほど開花が早くびっくり。収穫野ころあいを見ながらの収穫作業は手がかかるが頑張ります」とおよそ10kgを持ち込んだ。
同JA営農部の市村茂人担当は「手間のかかる収穫作業ですが、生産者の方は規格に合わせ一生懸命、収穫作業してくれています。今年は色づきも良く良質なものが出てきていますので、目で見て味わって四季を楽しんでもらいたい」と話した。

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