千曲市雨宮の花卉農家久保田貴さんは4月上旬からアリウムの出荷ピークを迎え就農研修生と共に収穫に追われている。3月下旬からはハウス物、4月下旬からは露地物も始まり収穫は5月中旬まで続くという。久保田さんは約32Rの敷地内で5万本の出荷を予定している。アリウムは「ネギ科」に属した多年草で生産品種は主に「ブルーパフィーム」。倫とした茎の上に青い花を咲かせバニラに似た甘い香りを楽しませてくれる。
今年は3月から温暖な気候が続いた影響で順調に栽培が進んでいる。主な出荷先は関東、東海、関西。花もちがいい性質から花束用、フラワーアレンジメントなどで重宝されている。
JAながの営農指導課春原昌裕係長は昨年イベント自粛の影響で花の需要が極めて低く生産者にとって厳しい一年であったと振り返りつつ、今年は販売再起に力を入れていくと語尾を強めた。
「花は人を癒す力を持っている。今はコロナ禍で外出も自由にできない不便な時、ぜひ家庭で飾ってもらい、アリウムの花言葉「夫婦円満」で色と香りで癒されてほしい」と久保田さんはにこやかに思いを語った。