「おいでや小島田」今年度の営業始める

JAグリーン長野
購入する農産物を手に取る来店客
購入する農産物を手に取る来店客

長野市更北地区の生産者・住民の「おいでや小島田」が2021年度の店舗営業を4月3日に開始した。JAグリーン長野旧小島田支所を店舗に今年で11年目。農産物の販売はもとより、生産者や地域住民が集まる「地域のコミュニティの場」としての機能を高め、地域活性化につなげていく考えだ。
おいでや小島田は期間営業店として、4月から12月の毎週土曜日に開く。10周年を迎えた昨年は、新型コロナウイルス禍で、店舗営業は続けたものの、イベント出張販売(外販)は6分の1までに減少、また、店舗を会場にした地域向けの「お茶のみサロン」や交流会等がほとんど中止となった。「節目の年で、イベントなどを計画したが出来ずに残念」と肩を落とすのは事務長の佐藤勝司さん(75)。佐藤さんによると、生産者からの継続出荷と地元客の利用、予約注文販売なども通じて、売上目標の200万円には欠けたものの、外販を含む46日の販売日の中で約180万円を売り上げ、生産者の意欲や楽しみにもつながり、「地域に定着した活動になっている」と話す。
営業開始日は、8時開店を前に、会員が長芋やネギ、菜花、ホウレンソウ、リンゴ、キノコ、米など、さまざまな農産物を持ち込んだ。また、会員の女性が集まり、加工施設内で「おやき」を作り、事前注文分も含めて8種250個以上を作り、並べた。昨年会員となった男性は「たくさん売れるというわけではないが、いろんな方と知り合うことができ交流できている。今年は、ほかの方が作っていないような珍しいものに挑戦して出荷していければいい」と意欲を見せた。
店舗内の交流スペースには、アクリル板を設置した。店長の松尾貞夫さん(82)は、「農産物の販売はあくまで事業の一環であって、"人的交流"が主。地域のコミュニティ広場として、地域の方が集まって利用していただける場所にしていきたい」と話す。
店の営業は12月中旬までの毎週土曜日、朝8時から15時まで。地元客はもちろん、「おいでや」の店舗名が示すとおり、多くの方に寄ってもらいたい考えだ。

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