JAグリーン長野ぶなしめじ部会・えのきたけ部会は4月6日、合同で販売促進会議を開いた。販売拡大と販売単価の向上をめざし、産地と重点市場の生産販売課題やそれぞれに対する要望を共有し、連携強化を狙っている。長野市篠ノ井の営農センターに生産者とJA職員15人が集まり、インターネットを介し、JA全農長野、関東・関西・中京の重点取引市場3社とリモートで情報交換を行った。
会議では、2021年度産の販売計画をJA担当者が報告。単価向上を狙い、菌茸総計で7億8,100万円(前年実績対比101%)と、実績を上回る計画をたて、生産者に対し積極的なJAへの出荷と、市場に対して販売単価の向上を要請した。重点市場は生産者に対し、出荷物に対する評価と改善点を要望。生産者間の品質の均質化、丁寧な梱包、生産量の減少が懸念されるなかで、少数精鋭の産地の強みを生かし、生産量を増やし、出荷量をまとめた安定的な出荷を要請した。山崎圭次えのきたけ部会長は、「昨年度の販売はすでに過去のことであり、今後いかにして販売単価を上げていくのかを皆で知恵を出し合って考えることが重要。安全で高品質、消費者が求めるきのこを、生産者・JA・市場が連携し届けていこう」と協力を呼び掛けた。
会議前段では両部会がそれぞれに定期総会を開催。昨年度は新型コロナウイルスによる家庭内消費増により需要が伸張したが、最需要期に差し掛かり、野菜価格の低迷とこれによる売り場形成の変化でキノコの販売価格が伸び悩んだ。結果、2020年度はきのこ全体で7億3,550万円(前年対比103%)となった。安藤猛常務は「1円でも高く売れることをめざし、市場と協力して、JAとして販売努力を重ねる」と約束。JAでは、各部会員の経営改善対策や高位安定生産技術の推進、設備投資に活用可能なJA独自の助成制度の活用促進、また、部会員間の品質の均質化をめざして定期的な巡回、目ぞろい会を行い、生産者サポートに徹し、生産の維持・拡大に徹する考えだ。