JAあづみ梨部会は3月25日、安曇野市の小倉ふれあいセンターで「第36回定期総会」を開き、部会役員やJA役職員、営農指導員ら14人が出席。令和2年度部会事業報告や令和3年度事業計画など3つの議案を審議し、全て原案通り可決した。
令和2年度の販売金額は前年比209%、約9,000万円増の1億7,155万円となり10年ぶりに1億5,000万円の大台を突破した。品目別では「幸水」2427万円(同比158%)、「豊水」5,006万円(同比185%)、「サンセーキ」987万円(同比176%)、「南水」7,185万円(同比282%)となった。7月の降雨により幼果の裂果などはあったものの、一昨年のような大規模凍霜害に見舞われることも無く、概ね順調に生育。和梨は27,417ケース(1ケース=10キロ)西洋梨は7,728ケ-ス(1ケース=5キロ)を出荷し、販売金額の上積みに貢献した。
コロナ禍の「巣ごもり需要」に対して各市場担当者と連携し取引先のニーズに合わせた数量・適期出荷による有利販売など臨機応変に対応した結果、高単価での販売に繋がった。
また、新たな販売振興として県下に無数の販路を持つ長印松本支社に「幸水」や「南水」など主力4品目を8月下旬~10月下旬まで随時販売。消費者や市場関係者らに好評を得た。県内にも安曇野産「梨」の普及と品質の高さをPRし、来年度へ弾みをつけたことを報告した。
営農経済事業部果実課中村洋一課長は「驚くほどの高単価での販売となった。その波に乗って高品質な梨を多くの消費者に届けることが出来た」と手ごたえを口にした。
令和3年度事業計画では、樹冠の拡大が早く早期収量を上げることができ、作業時間の短縮効果があるジョイント栽培技術の普及や機械選果を行う品種に対する目ぞろい会の格外比率の低減と商品化率の向上に努めていくことを確認した。
降幡孝由常務は「農家所得の確保や再生産意欲向上に向け、昨年並みの販売実績は確保したい。3ヶ年計画の最終年度にあたる本年も梨部会の皆さんの協力を得て、生産販売高90億円を達成したい」と意気込んだ。