JAグリーン長野りんご部会は3月9日・10日、2地区でりんご「半わい化」栽培のせん定・栽培講習会を開いた。早期多収につながる「新わい化栽培(高密植栽培)」同様、りんご部会を挙げて推進する栽培法で、新わい化栽培に比べて成園化までにやや時間がかかるが、初期投資が少なく、従来の普通樹栽培よりも3年ほど早く収量が確保でき、以降安定的に収穫できる。樹高も低くコンパクトで収穫作業の負担が少ないため、定年帰農者や新規就農者を中心として推進。部会では新わい化技術と同様に新たに取り入れられている技術だ。
長野市真島町で9日に開いた講習会には11人が参加。営農部松坂賢一果樹技術員が、はんわい化栽培の概要説明をはじめ、成木と若木を題材にせん定法を実演。また、苗木から樹形の変遷と仕立て方について生産者からの質問に応じながら説明した。松坂営農技術員は「早期に主枝候補枝など配置を決め、着実に誘引作業を行うこと」を呼び掛けた。
JAでは部会と協力し、半わい化栽培にポイントを絞った講習会なども開き、生産者の確保・拡大に取り組みたい考え。あわせてJA広報誌では4月からリンゴ栽培を中心とした果樹栽培企画を毎月掲載し、近年高齢化により減少しつつあるリンゴ生産者の確保につなげる方針だ。