ブロッコリー専用肥料を開発 ホウ素配合で施肥作業の省力化実現

JA佐久浅間
新たに開発した「さくあさまブロッコリー専用肥料」
新たに開発した「さくあさまブロッコリー専用肥料」

JA佐久浅間はブロッコリー専用肥料を開発し、今年2月から発売を開始した。施肥に関する生産者からの省力化の要望に応えた。生理障害対策で元肥と一緒に投入していたホウ素などの微量要素肥料を配合することで作業の省力化を実現した。県内1位の生産量を誇るブロッコリーの生育に合う専用肥料を供給することで生産者ニーズに応え、品質の安定と生産拡大に向けて弾みをつける。
これまで生理障害対策として元肥の投入に合わせ、ホウ素を含む微量要素肥料を10アールあたり4~6キロまいていた。生産者から時間と手間が掛かるとの相談を受け、専用肥料の開発に着手。JA全農長野とJAアグリエール長野と連携し、JA営農経済部生産資材課と営農指導員が土壌分析と試験栽培を重ねてきた。土壌分析の結果、リン酸とカリウムが過剰傾向で苦土が不足傾向であることが判明。実態に合わせ、窒素、リン酸、カリウム、苦土の成分をバランスよく配合した。また、アブラナ科のブロッコリーで出やすいホウ素欠乏の対策として、微量要素のホウ素を0.4%加えた。
名称は「さくあさまブロッコリー専用」で、1袋20キロ。2月上旬で約3800袋の予約があり、春作用として供給のピークを迎えている。
開発に携わったJAあさま西部営農センター南大井事務所の高木朋紀係長は「試験栽培の結果も上々だったので、大勢の生産者に効果を実感していただきたい」と期待を込める。
JAではブロッコリーを基幹品目の一つに位置付け、主に管内の小諸市、御代田町、東御市(旧北御牧地区)で栽培。昨年6月には御代田町の小沼予冷庫にブロッコリー共選所を新たに稼働するなど、生産力強化を進めている。昨年度、JA全体の市場販売額は約19億2600万円で、今年度は22億円を計画している。

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