JAグリーン長野ぶどう部会は1月27日から29日にかけて10会場で、ブドウのせん定講習会を開いた。新型コロナウイルス対策としてマスクの着用や短時間開催に理解協力を得、栽培技術の向上をめざして果樹営農技術員がせん定や樹の管理を説明。また、種無し品種(短梢栽培)を中心にせん定方法を実演するとともに、新品種のクイーンルージュ生産振興に向けた作業管理の徹底も啓蒙した。
長野市松代町で同部会長野南支部を対象に28日に開いた講習には生産者20人が出席。松橋宏和営農技術員が昨年の生育経過や出荷物の品質、発生した栽培上の課題などを振り返り、対策を説明。また、平衡整枝短梢仕立ての仕上げせん定の基本事項を確認し、実演した。また、講習会ほ場では、梅雨の長雨など極端な天候不順により、「黒とう病」と見られる斑点が発生している枝があったことから、見本も示して、この対策と園地を見回り、せん定時から対策を徹底していくことを呼びかけた。
ぶどう部会深美孝夫部会長は「せん定作業はぶどう作業の土台で生育を決める重要な管理。技術的なことをしっかり学んで、いいものを作ろう」とあいさつ。生産者はうなずくとともに、技術員に熱心にメモを取っていた。
同支部では、せん定作業の進捗状況確認や各園の課題の確認・対策の共有をめざして、2月上旬にせん定ほ場巡回を行う予定。作業管理の徹底により、2021年産ブドウの出荷量増大と品質向上につなげたい考えだ。