JA上伊那営農経済部は2月10日、伊那市狐島のJA南信会館で農産物鑑定会を開いた。農産物検査員の資格を持つ職員ら27人が出席。水稲うるち玄米と水稲もち玄米の品位検査や水稲うるち玄米の銘柄鑑定などを行った。
同鑑定会は定期的に行うことで、気候などの変動による品質の変化に対応し、農産物検査員の技術向上や検査基準の統一を目的に開催されている。例年は筆記試験も同時に行われるが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から事前に問題を解き臨んでいる。
この日は品位検査に「コシヒカリ」などの水稲うるち玄米30点、「もちひかり」などの水稲もち玄米10点、水稲うるち玄米の銘柄を当てる銘柄鑑定に5点の計45点を用意。検査員は目を凝らし、整粒や形質の品位などを見定め、被害粒や粒全体が粉状質で光沢のない死米、着色粒などに注意しながら、どの等級に区別できるのかを見極めた。
またこの日は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止となった「全国JAグループ農産物鑑定会県大会」の代替となっており、事前に選ばれた検査員3人はこの結果で県内での順位が決まる。
県大会選手の1人で中部営農センターの小出雄斗米穀・野菜指導員は「例年に比べ難しかったが合格点を取ることができた。毎年違う気象で米の品質も変わってきているので、早く慣れて見極めを確実にしていきたい」と決意した。
同鑑定会は時期に合わせて麦や大豆などに品目を変え、上伊那では年間で9回開催されている。