消費者に選ばれるブランド産地づくりに 第4回ぶどうコンクール表彰式

JAみなみ信州
JA中村常務から最優秀賞の受賞を受ける安藤則雄さん(左)
JA中村常務から最優秀賞の受賞を受ける安藤則雄さん(左)

JAみなみ信州と同JAぶどう部会(友谷光部会長)は3日、飯田市の同JA本所で、第4回ぶどうコンクール表彰式を行った。受賞者、部会役員、JA役職員、長野県職員ら15人が出席した。
ぶどうの栽培農家が年々増加している同JAでは、消費者から選ばれる産地づくりにはぶどう部会全体のレベルの向上が必要だと考え栽培技術や品質向上を目的に、シャインマスカットとナガノパープルのコンクールをJA独自に行っており、4年目の取り組み。ナガノパープルは8月31日、シャインマスカットは9月15日にそれぞれ生産者からの出品物について審査し、「ナガノパープルの部」で優秀賞4点を、「シャインマスカットの部」で最優秀賞1点、優秀賞3点を選出した。
表彰式であいさつに立った同JAの中村彰営農担当常務は「表彰者8人のうち7人が高森町の生産者で、ぶどう栽培の技術の高さを感じます。これからも飯田下伊那全地区のぶどう生産者を引っ張ってもらい、産地の評価を高めていくようお願いします」と話した。
「シャインマスカットの部」で最優秀賞に選ばれた高森町の安藤則雄さん(43)は今年度、同JA最高品質規格"輝房(きぼう)"の出荷増産を目指し、圃場を輝房栽培区画と通常区画とに分け、栽培管理に取り組んだ。輝房区画では、安藤さんの狙い通り通常区画より初期肥大や粒張り、房形が良くなり、1房内での糖度や食味のばらつきも少なくなった。
安藤さんは「近年見られる日照不足や長雨などの異常気象下でも、高品質で安定したぶどう栽培ができるよう努力していきたい。JAみなみ信州産ぶどうを消費者から選ばれるブランド産地にしていくためにも、品質向上に向け技術などの情報交換し部会一丸となって頑張りたい」とあいさつした。
同JAの2013年度の部会員は118人、販売実績はおよそ1億円だったが、近年の"皮ごと・種なしぶどう"の人気の高まりから生産者も増え、同JAでも2014年からふるさと納税返礼品での販売開始、2017年からシャインマスカットの海外輸出などに取り組み、今年度の部会員は224人、販売実績も今年度目標に掲げた2億円を超える244百万円となった。
営農部販売課の伊藤謙三主任は「販売品目の中でも、部会員、販売実績ともに増加傾向にあるぶどうは生産者の期待も高い品目です。新規の生産者も多く品質のばらつきにはまだまだ改善の余地があります。部会員と一緒になって消費者に認められるおいしいぶどうの産地づくりを行っていきます」と話した。

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