バレンタイン商戦に参戦 チョコの代わりにリンゴを

JAあづみ
JA温選果所で行われた出荷作業
JA温選果所で行われた出荷作業

JAあづみは1月27日、バレンタインデーに向けた贈答用などに売り出される、小ぶりで甘酸っぱい希少なリンゴ「ピンクレディー」の出荷作業を、安曇野市三郷温のJA温選果所で行った。市場の要望もあり例年よりも10日ほど早い作業となった。
今季は夏場の高温により、例年の2割程少ない500箱(1箱=5キロ)を28日、東京や大阪、京都の市場に出荷した。
生産者とJA職員15人が作業。リンゴを大きさ別に分類して、「ピンクレディー」をPRする4種類のチラシとともにピンク色の段ボール箱に詰めていった。
「ピンクレディー」は1箱平均3000円と、現在市場に出ているリンゴの2倍ほどの価格で取引される。同JA直売所「安曇野スイス村ハイジの里」などでも販売している。
「ピンクレディー」は商標名。正式な品種名は「クリプスピンク」でオーストラリア原産。1玉約200グラムと小玉で、鮮やかな赤色の果皮と、酸味が強い濃厚な味が特徴。オーストラリアの組織と契約し、日本ピンクレディー協会に所属しないと栽培できない。
「ピンクレディー」は安曇野産リンゴの主力品種「サンふじ」とほぼ同じ11月が収穫期で、販売戦略上サンふじの出荷時期を避けるため生産者が収穫後に冷蔵貯蔵していた。
貯蔵により収穫直後の強い酸味が和らぎ、香り高い風味を楽しめる。5月上旬頃までパリっとした食感が残る日持ちの良さも利点だ。
JA営農経済事業部果実課の中村洋一課長は「ピンクレディーの認知度をあげるため、ピンクレディ協会と共に市場への要請と継続販売に取り組みたい」と意気込んだ。
同品種の生産者は国内に44人いて、その大半の31人が長野県内。JA管内では、同協会会長の中村隆宣さん(62)を含め7人が生産している。中村さんは「希少価値が高いリンゴだとおもう。PRするためパンフレットも増やした。多くの消費者に食べて欲しい」と話した。

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